【12月6日 AFP】インドの「スパイスキング」とも呼ばれた、ダランパル・グラティ(Dharampal Gulati)氏が死去した。97歳。手掛けたスパイスのブランド「Mahashian Di Hatti Spices(MDH)」は、インド家庭の食卓を一変させた。

 赤いターバン、真珠のネックレス、口ひげがトレードマークで、自身のイメージはMDHを国内2位のスパイスブランドに押し上げることに貢献した。

 MDHは3日、グラティ氏が心不全で死去したと発表。ツイッター(Twitter)に「スパイスキングに尊敬と名誉を」と投稿した。

 インドの政治家らも弔意を表しており、ラム・ナート・コビント(Ram Nath Kovind)大統領は「訃報に接し、悲しい思いだ。称賛すべき社会活動を行った人物としても知られていた」とツイートした。

 グラティ氏は幼い頃にインドへ移住した元難民。テレビ広告にも登場し、ソーシャルメディアでは長生きのシンボルとしてスター的な存在だった。

 学校や病院を設立する熱心な慈善家でもあり、昨年には民間人に対する勲章としては3番目に高位の「パドマ・ブーシャン(Padma Bhushan)」を受章していた。(c)AFP