【12月6日 AFP】中国スーパーリーグ(1部)、広州恒大(Guangzhou Evergrande FC)のファビオ・カンナヴァーロ(Fabio Cannavaro)監督が、今季無冠の責任を問われ、解任が決定的となっていることが分かった。

 スーパーリーグを8回制している広州恒大だが、AFCチャンピオンズリーグ(AFC Champions League 2020)では4日にグループリーグ敗退が決まり、これまでのクラブの基準から言えばふがいないシーズンとなっている。

 するとクラブはACL敗退の直後に組織改革を宣言し、今後は監督ではなくゼネラルマネジャー(GM)が「主な権限」を持つことになると明かすと、続けて中国代表のベテラン、鄭智(Zhi Zheng、ジョン・ジー)が同職に就くと公式ウェブサイトで発表した。

 カンナヴァーロ監督について言及はなかったが、この変更により監督は権限を失ったようにみえる。中国メディアは、広州恒大は監督と年俸1200万ユーロ(約15億円)ともいわれる2年契約を残しており、違約金が解任の障害になっているのではないかと報じているが、国営新華社(Xinhua)通信はクラブに近い筋の「カンナヴァーロが広州を去るのは時間の問題だ」という言葉を伝えている。

 カンナヴァーロ監督は、2014年から2015年にクラブを率いた後に退任し、2017年11月に広州恒大の指揮官に復帰した。解任されればこれが2回目の退団となる。

 広州恒大はカンナヴァーロ監督の師にあたるマルチェロ・リッピ(Marcello Lippi)監督が率いた2013年、ルイス・フェリペ・スコラーリ(Luiz Felipe Scolari)監督が率いた2015年にACLを制覇した。カンナヴァーロ監督は昨年国内で優勝したが、アジアの頂点には手が届かず、ファンの信頼も得られずにいる。(c)AFP/Peter STEBBINGS