【12月5日 AFP】新型コロナウイルスの検査で今週陽性になったフォーミュラワン(F1、F1世界選手権)の現世界王者ルイス・ハミルトン(Lewis Hamilton)は、症状が続いていて次週行われる今季最終戦アブダビGP(Abu Dhabi Grand Prix 2020)の出場は未定であると、所属するメルセデスAMG(Mercedes AMG)のトト・ヴォルフ(Toto Wolff)代表が4日に明かした。

 ハミルトンは前週の第15戦バーレーンGP(Bahrain Grand Prix 2020)で優勝したが、翌11月30日の起床時に軽い症状があった。現在は定められたプロトコルに従って10日間の隔離措置に入っており、6日に決勝が行われる第16戦サキールGP(Sakhir Grand Prix 2020)を欠場することになっている。

 ヴォルフ氏はハミルトンの具合が「良好ではない」と明かし、「新型コロナウイルス感染症(COVID-19)を軽視してはならない。彼は安全な状態が保たれている。それが最も重要なことだが、最初の数日間はあまり良くない」と述べた。

 同氏は英テレビ局スカイスポーツF1(Sky Sports F1)に対し、ハミルトンが今も「軽い症状」に悩まされていることに加え、2007年にオーストラリアでF1デビューを果たしてから初めてのレース欠場に大きなフラストレーションを抱えていると話し、「想像できるだろうが、レースドライバーが車に乗れない上に新型コロナに感染するなんて、あそこ(メルセデスのガレージ)に座っている方がましだろう」と語った。

 ハミルトンは10日間の隔離措置を終えた後、11日に開幕するアブダビGPの出場許可を得るために、9日と10日に検査を受ける必要がある。

 一方、今週末のレースで代役を務めるジョージ・ラッセル(George Russell)は、この日のフリー走行でトップタイムをたたき出し、チームの2番手ドライバーであるバルテリ・ボッタス(Valtteri Bottas)を上回っており、仮にハミルトンが検査をパスできなければ、状況を生かす絶好のポジションにいるとみられる。(c)AFP