【12月6日 Xinhua News】中国陝西省(Shaanxi)西安市(Xi’an)周至県(Zhouzhi)起良村で、伝統的な製紙技術の継承者、劉暁東(Liu Xiaodong)さんがパンダのふんを原料とした「パンダ紙」の製造を試みている。後漢の時代から製紙をなりわいとしてきた同村は、秦嶺山脈北麓の秦嶺ジャイアントパンダ研究センターの近くに位置している。

 ササの葉の混じったパンダのふんを選別し、水中で2回分離させてから、消石灰と混ぜ合わせて20時間以上煮沸し、たたいて繊維を細かくする。村特産の「蔡侯紙」の製紙過程には、浸す、蒸す、たたきほぐす、紙をすく、プレスする、乾かすなど36の大工程と、72の小工程があり、互いに密接につながっている。

 劉さんは3年間で数百回に及ぶテストを実施し、2017年に「パンダ紙」の制作に成功。現在のところ一般販売はしていないが、昨年は多くの中国駐在各国大使に贈られた。また、一部の書家や画家にも使用されている。(c)Xinhua News/AFPBB News