【12月6日 Xinhua News】大雪が降り、気温が氷点下12度ほどまで下がった中国新疆ウイグル自治区(Xinjiang Uighur Autonomous Region)北部のジュンガル盆地でこのほど、同地区に生息する世界唯一の野生馬モウコノウマ97頭に冬の特別な栄養食が与えられた。

 97頭は同自治区モウコノウマ繁殖研究センターで飼育されている。楊建明(Yang Jianming)主任によると、同センターは今年、モウコノウマの健康な発育と安全な越冬のため、ウマゴヤシ401トン、水生植物10トン、トウモロコシ22トン、ニンジン24トン、大麦4・5トン、ふすま1・35トンなど合わせて460トン以上の飼料を確保した。特にニンジンやトウモロコシのように栄養豊富な餌は、冬場と春の繁殖期に必要なエネルギーを補うのに有効だという。

 モウコノウマは6千万年の進化の歴史を持つ「生きた化石」で、世界全体の生息数は約2千頭。中国では国家1級保護動物に指定されている。センターは現在、481頭を管理しており、うち自然飼育が267頭、半放し飼いが117頭、柵内飼育が97頭となっている。

 野外で自然飼育されている一部のモウコノウマは既に、自然界の生存環境に完全に適応しているという。(c)Xinhua News/AFPBB News