【12月3日 AFP】タイの憲法裁判所は2日、プラユット・チャンオーチャー(Prayut Chan-O-Cha)首相が軍隊を退役後も陸軍官舎に居住していることについて、利益相反には当たらないとし、無罪判決を言い渡した。首相はこの判決により失職の危機を回避。首都バンコクでは判決に抗議する数千人の民主派が街頭に繰り出し、怒りを表明した。

 タイではプラユット氏の退陣を求める抗議デモが数か月にわたり続いており、同氏に対する圧力が高まっている。

 憲法裁は、プラユット氏が2014年に退役したものの、首相の立場にあることから陸軍官舎に居住する権利があると判断。首席判事は「プラユット・チャンオーチャー将軍の首相・国防相としての地位に変わりはない」とした。

 バンコク北部の主要交差点では、約5000人のデモ隊が判決に抗議。参加者の中には、民主派のシンボルであるゴム製アヒルをかたどった髪留めをつけた制服姿の高校生らの姿もあった。

 映像は無罪判決を受けての抗議デモ、2日撮影。(c)AFP/Dene-Hern Chen