【12月3日CGTN Japanese】北京市内の円明園正覚寺で1日午前、「円明園馬首銅像収蔵式」が行われました。円明園の馬首銅像は100年の離別の後に円明園に戻った、初めての海外流失重要文化財となりました。

 円明園の馬首銅像は、清代に造営された円明園長春園の西洋建築群「海晏堂」の屋外に設置されていた十二生肖獣首噴水の主要な構成部分の一つです。1860年に英仏連合軍が北京に侵攻し、円明園が強奪と焼き打ちに遭った際に、馬首銅像は他の11体の獣首銅像とともに海外に流出しました。

 馬首銅像はイタリア人のジュゼッペ・カスティリオーネが設計し、東西の芸術理念と設計スタイルを融合し、清代乾隆年間(1736-1795年)に宮廷の職人たちによって丹念に製作された、中国の歴史における卓越した芸術品です。

 国家文物局は2007年8月、円明園馬首銅像が香港サザビーズのオークションに出品されるとの情報を得て、すぐさま公開オークションを中止するよう求める断固たる立場と文化財の返還を求める要望を伝えたところ、状況を知ったスタンレー・ホー氏は、気前よく資金を拠出して、中国から流出したこの馬首銅像を買い取りました。このことにより、文化財である馬首銅像の100年以上にわたる海外に流出していた状況に終止符が打たれました。スタンレー・ホー氏は2019年11月に、馬首銅像を正式に国家文物局に寄贈することを決めました。

 馬首の「帰郷」は中国の文化財回収・返還活動が近年来、実り多い成果を収めていることの実例です。これまでの70年余りの間に、中国政府の多くの関連部門が連携し、社会全体も加わることで、累計15万点以上の流失文化財が300回以上にわたって祖国に返還されたとの統計もあります。十二獣首銅像のうち7体は現在までに、中国に戻されており、他の5体は行方不明のままです。(c)CGTN Japanese/AFPBB News