【12月1日 AFP】スリランカ政府は11月30日、野生のゾウがプラスチックごみを食べるのを防ぐために、開放型のごみ投棄場の周りに溝や電気フェンスを造っていることを明らかにした。

 スリランカではごみ投棄場のプラスチックの摂取がゾウの主な死因となっており、投棄場で苦しんで死んだゾウを解剖すると胃から大量のプラスチックごみが出てくる。

 野生動物保護局によると、2017年に全国で54か所あった開放型のごみ投棄場は15か所まで減ったが、現在も9か所でこの問題が起きている。アンパラ(Ampara)県の2か所の投棄場ではすでにゾウを立ち入らせないための工事が開始されており、来年初めには完了する見込みだ。関係者によると、溝には傾斜がついていて深さは1.8メートル程度。

 1900年代初頭には1万2000頭いたとされるスリランカの野生のゾウは、最近の調査では約7000頭まで減っている。ゾウの死因は畑などに近づかせないために農民が射殺あるいは毒殺する場合が多いが、プラスチックごみを食べて死ぬゾウも多い。

 スリランカ当局は8月、ほとんどのプラスチック製品の輸入を禁止する法律を発表した。また来年1月からは使い捨てプラスチックを禁止する法律が施行される。(c)AFP