■「シリアは私たちの心に」

 ガルデニアFMは地元向けの放送局だが、フェイスブック(Facebook)でも情報の提供を行っている。

  フェイスブックへの投稿を通じて、今なおシリアに残っている人々は、アルバットに逃れた9000人以上の暮らしぶりを知ることができるとシェリンさんは言う。

「私たちのフェイスブックのページを見ると、もうテント住まいでないことが分かる。今もなお祖国にいる人々に本当の情報を伝えたいのです」

 避難民の多くはアルバットでの生活が長引くと感じ、2017年頃から仮設テントの利用をやめ、コンクリートブロックでできた建物で暮らすようになっているのだ。

 シリアでは現在も約550万人が国外への避難を模索しているとされる。一方のシリア政府は避難した人々の帰国を奨励している。

 しかし、内戦で荒廃したシリアでは全国的にインフラや公共サービスが不足しており、権利擁護団体からは、一部地域への一斉帰還はまだ安全ではないと指摘する声が上がっている。

「シリアは私たちの心にあり続けます」と、ガルデニアFMの男性記者は語る。「われわれのやり方で(アルバットを)築き上げることで、アサドなしでシリアを再建できると伝えている」

「それがこのラジオの存在理由でもあるのです」 (c)AFP/Florent Vergnes