2020年下半期、新作時計速報! 恒例の時計フェアは中止になっても、ジュネーブや上海、そして東京での個別発表に加えて、オンラインでも新作時計が続々リリースされている。時計はいつも活力をくれる一種のビタミン。元気カラーでお洒落、ハイスペックと3拍子揃ったこんな最新モデルに注目だ。

「グランドセイコー」は、1960年の誕生以来、国産腕時計の最高峰として歩み続けてきた名作だ。今年の数ある新作の中でも注目はやはりその60周年記念モデル。メカニカルモデルの製造拠点の雫石からほど近い、岩手山の朝焼けをイメージしたブルーとレッドによる美しい色使いと合わせて、見逃せないのは陽極酸化処理を施した特別仕様の回転錘だ。

もうひとつの注目は、コンスタントフォース機構とトゥールビヨンを同軸で一体化させた独創的なコンセプトモデル。今のところ商品化の予定はないそうだが、なんともビッグなサプライズだ。

GRAND SEIKO(グランドセイコー)/60周年記念限定モデル ヘリテージコレクション
メカニカルモデルダイアルにはグランドセイコーブルーを採用。裏面はCal.9S65のムーブメントに組み込まれたブルーのチタン製回転錘と裏ぶたのサファイアガラスに施された赤によって岩手山の朝焼けを表現。自動巻き(手巻き付き)、72時間パワーリザーブ。ステンレススティール、ケース直径40㎜、10気圧防水。世界限定2500本。税別55万円。
 

GRAND SEIKO(グランドセイコー)/T0 コンスタントフォース・トゥールビヨン
「T0」はあくまでもコンセプトモデルとしての発表だが、製品化にとらわれず自由な発想で開発され、ゼンマイの巻き上げ量にかかわらず一定の動力をテンプに供給するコンスタントフォース機構がトゥールビヨンと同軸で一体化された世界初のムーブメント。セイコーの歴史上で最高レベルの時間精度を実現したこのTOは特許登録済みという。

時計ジャーナリスト・菅原 茂はこう見た!

日本はもとより今や世界でも高級時計としての地位を確立するグランドセイコーは、基本的なデザインコードを守りながらムーブメントを進化させ、ハイレベルのスタンダードを築く模範的なブランド。日本生まれで60年も地位を保ってきた時計はほかにない。我が愛用品のGSは1969年のハイビートメカニカルだが、現役で活躍中だ!

ENGINE編集部・前田清輝はこう見た!

コンスタントフォースとトゥールビヨンを同軸に一体化した世界初の機構搭載のコンセプトモデルには驚いた! 春に発表された新ムーブメント(搭載モデルとして商品化)と同じく10年ほど前からプロジェクトはスタートしていたとのことだから、こちらも近い将来、商品化されるはず。いや、そう願わずにいられない。今からその登場が楽しみだ!

文=菅原 茂(時計ジャーナリスト)/前田清輝(ENGINE編集部シニア・エディター)
(ENGINE2020年12月号)