【11月29日 AFP】ラグビーの南半球対抗戦、ザ・ラグビーチャンピオンシップ(The Rugby Championship 2020)は28日、第5節が行われ、ニュージーランドが38-0でアルゼンチンに圧勝。連敗を脱して一定のプライドを取り戻すとともに、優勝トロフィーに片手をかけた。

 前々節のオーストラリア戦、前節のアルゼンチン戦に連敗し、今節敗れれば20年以上ぶりの3連敗と、大きな重圧がかかっていたオールブラックス(All Blacks、ニュージーランド代表の愛称)だが、要求の高いファンの批判に発奮したチームは、温度と湿度の高い過酷なコンディションの中で5トライを挙げて大勝した。

 サッカー界のレジェンド、ディエゴ・マラドーナ(Diego Maradona)氏の死から数日しかなく、前週のオーストラリア戦から先発10人を変更して一体感を欠くアルゼンチンに対し、明らかに規律で勝るオールブラックスは、前半から相手を圧倒した。2トライを取り消されながらも10-0とリードして折り返し、迎えた後半は若手FBウィル・ジョーダン(Will Jordan)の終盤の連続トライなどで突き放した。

 この大勝で、ニュージーランドは3トライ以上で獲得できる貴重なボーナスポイントも手にし、優勝をほぼ確実にしている。

 主将のサム・ケイン(Sam Cane)は「とても満足だ。非常に厳しい2週間だったのは隠しようもないし、連敗のつらさも味わったが、この2週間のチームの頑張りには誇りを持っている」「プーマス(Los Pumas、アルゼンチン代表の愛称)の守備は本当に意識が高く、何度も攻撃を阻まれたのは、相手の気持ちの強さを表している。しかし粘り強く戦い、最後に勝利をつかんだ自分たちが誇らしい」とコメントした。(c)AFP