【11月28日 Xinhua News】中国甘粛省(Gansu)敦煌市にある世界文化遺産、莫高窟(ばっこうくつ)でこのほど、第94窟の前にある建物の補修工事が始まった。工期は2021年4月までの予定。

 第94窟は唐代(618~907年)末期に作られた石窟で、前にある建物は清朝(1644~1911年)に建てられた。2018年に木の梁や柱の一部にひびが入り、補強するための緊急対応が必要となった。

 敦煌研究院保護研究所の郭青林(かく・せいりん)所長は、対策を講じなければ建物が崩壊し、石窟の安全性を脅かす可能性があると述べた。

 工事は国家文物局が承認しており、来年4月までに完了する予定。郭氏によると、現在10カ所以上の石窟で補修工事が同時に進められており、別の30カ所でも定期点検が行われている。

 莫高窟の開削は366年。洞窟735カ所、壁画4万5千平方メートル、彩色塑像2千体以上が残されている。(c)Xinhua News/AFPBB News