【11月28日 AFP】インド・ニューデリーで27日、農業改革に反発する農家の人らがデモ行進し、警察が催涙ガスや放水砲を使用した。警察と農家の衝突は、前日に続き2日目。農家の人らは、農業改革により大企業のなすがままにされるのではないかと懸念している。

 インドでは、農作物が州管轄下の市場で保証価格にて販売されていたが、今年可決された法案により、農家が相手を問わず自由な価格で販売できるようになった。

 ナレンドラ・モディ(Narendra Modi)首相はこの法案について、多くの農家に力を与える「農業部門の全面的な変化」だとし、大いに必要とされている投資や近代化を促進すると称賛している。

 しかし、デモ参加者の多くの出身地である北部パンジャブ(Punjab)州で政権を握る主要野党の国民会議派(INC)は、この改革によって民間企業が自由に農家を搾取できるようになると反発。

 インド農家の貧困は、長年政治的な難題とされてきた。気候変動による不安定な天気動向や、増大する負債などの問題で、近年数千人の農家の人が自殺する事態となっている。(c)AFP