【11月27日 AFP】インド南東部に猛烈なサイクロンが上陸し、大きな物的被害をもたらしたが、当局は26日、正確な気象予報と数十万人の避難により死者は出なかったと報告した。救助隊による電力の復旧作業と倒木の撤去が行われている。

 サイクロン「ニバル(Nivar)」は26日午前3時5分(日本時間同6時35分)、ポンディシェリ(Puducherry)近くに上陸した。最大風速は約36メートルで、木々を根こそぎにしながら、一部地域には数時間で最大300ミリの集中豪雨をもたらした。

 電力系統への損傷を防ぐために一時停止されていた電力の復旧作業が始まる中、数千人の救急隊員がタミルナド(Tamil Nadu)州とアンドラプラデシュ(Andhra Pradesh)州、ポンディシェリに派遣された。

 地元メディアはタミルナド州で25日、大雨で壁が倒壊し、女性1人が死亡したと報じたが、地元当局は確認しておらず、死者はいないと発表している。

 インド気象局(IMD)によれば、ベンガル湾(Bay of Bengal)で渦巻いていた「ニバル」は当初、「非常に猛烈なサイクロン」に分類されていたが、上陸後は「猛烈なサイクロン」に弱まった。その後は北上し、勢力は一層弱まると予想されている。

 映像はポンディシェリで26日撮影。(c)AFP/Arun SANKAR