【11月27日 AFP】英国のロンドン博物館(Museum of London)は27日、新型コロナウイルス危機の影響を記録する活動の一環として、ロンドン市民がコロナ禍に見た夢を収集するプロジェクトを発表した。

 同博物館は、新型ウイルスのパンデミック(世界的な大流行)で、ロンドン市民の日常生活だけでなく、「どのように眠り、夢を見るかに関しても」変化したと述べた。

「眠りの守護者(Guardians of Sleep)」と題されたこのプロジェクトでは、口述歴史の形で夢を収集。危機の際における外部からのストレスへの対処法などについても研究する。

 英ロンドン大学キングスカレッジ(King's College London)と英調査会社イプソス・モリ(Ipsos MORI)が6月に行った調査によると、起きている時だけではなく、眠っている間も、パンデミックに悩まされることがあるという。

 ロンドン博物館デジタル部門の学芸員、フォテイニ・アラバニ(Foteini Aravani)氏は、夢を記録することによって「パンデミックによる重要な共有体験」を記録をすることができるだけでなく、「博物館の収蔵品」の定義を拡大することもできるようになると述べた。

 さらに、「この時代のより感情的かつ個人的な物語を後世の人々に伝えるために、一人称の口述歴史として夢を収集する」と付け加えた。

 このプロジェクトは来年2月に実施される。訓練を受けた専門家から成る国際チームが30分ほどかけて一般から募った参加者の夢の話を聞き、収録後に収蔵するかどうかを検討する。(c)AFP