【11月26日 AFP】サウジアラビアのシュケイク(Shuqaiq)港で25日、爆発があり、停泊中のギリシャ企業が運航する石油タンカーが損傷した。ギリシャ当局が明らかにした。サウジ主導の連合軍は、イエメンの反政府武装勢力フーシ派(Huthi)による攻撃だと主張している。

 爆発が起きたのは、マルタ船籍の「アグラリ(Agrari)」。運航するギリシャ企業TMSタンカース(TMS Tankers)は、同船が紅海(Red Sea)に面するシュケイク港で出港の準備を進めている際に攻撃を受けたが、負傷者は報告されていないと説明した。

 ギリシャの海運・離島政策省によると、アグラリの乗員は25人で、うち7人がギリシャ人だった。爆発発生時、アグラリは積み荷の原油を積んでおらず、流出の恐れはないという。

 サウジ主導の連合軍は、この爆発を失敗に終わった「テロ行為」と呼び、商船1隻が軽微な損傷を受けたと認め、フーシ派が送り込んだ爆発物を積んだボートを阻止・破壊した時に問題の爆発が起きたと説明した。

 サウジ国営テレビ「アルイフバリヤ(Al-Ekhbariya)」は、連合軍の話として、「ブービートラップが仕掛けられたボート」の爆発による金属片で商船が損傷したと伝えた。

 フーシ派は現時点で本件に関する声明を出していないが、連合軍がイエメンで展開する軍事行動への報復として、サウジへの攻撃を強めている。(c)AFP