【11月25日 People’s Daily】2020年は第13次5か年計画(2016~2020年)の最終年だ。この5年間で中国の科学技術の進歩による寄与率は55.3%から59.5%に上昇、重大な科学技術の成果が次々と現れた。世界131の経済体の中で技術革新能力は第14位に上がり、技術革新が中国の発展を先導する第1の原動力になった。

 中国共産党の習近平(Xi Jinping)総書記は2016年1月4日、重慶(Chongqing)の京東方光電科技有限公司を視察した。生産現場では積み下ろしロボットが薄いガラス基板を生産ラインの端に置いていた。機械が高速で動き始めると、作業は短時間で終わり、ガラス基板は携帯電話やテレビ、パソコンのディスプレーに変わっていった。

 習総書記は「独自の知的財産権のある核心技術こそ企業の要だ。重要な核心技術はなかなか獲得できない。重要な核心技術を自分の手で握ってこそ、国家経済の安全、国防の安全、その他の安全を根元から保障できる」と述べた。

「核心技術を重視する総書記の姿勢に強い印象を受けた」と語るのは、京東方の液晶ディスプレー事業群の高文宝(Gao Wenbao)最高経営責任者(CEO)。京東方は近年、半導体表示の核心技術をめぐり難題解決を進め、世界の液晶ディスプレー産業のリーダーになったという。

 第13次5か年計画の期間中、わが国は核心技術で一連の重大な進展を成し遂げた。高速鉄道や第5世代移動通信システム(5G)、第3世代原子炉などで世界の先頭グループに入った。スーパーコンピューター・ランキングでは何度も連続して世界一になり、海洋工事やメタンハイドレート採掘の技術でも先行している。

 2019年1月、嫦娥(Chang'e)4号は人類史上初めて月の裏側に軟着陸した。嫦娥4号と月面探査車、玉兎(Yutu)2号は現在、月の裏側での活動が600日を超え、新記録を更新し続けている。

 中国の宇宙技術の水準は不断に向上しており、ロケット発射は常態化の段階に入っている。2019年の1年間で、宇宙への発射は34回実施され、78個の衛星を軌道に乗せた。

 宇宙技術のけん引作用もますます顕著になっている。宇宙技術が新興産業を育てて、経済・社会の発展のためにエネルギーを注入している。例えば、北斗の利用だ。自動車の位置を測定できるし、地質災害の監視もでき、多くの業界で著しい経済・社会的利益をもたらしている。(c)People's Daily/AFPBB News