【11月24日 AFP】ラグビーニュージーランド代表のLOパトリック・トゥイプロトゥ(Patrick Tuipulotu)は23日、アルゼンチン代表に衝撃的な敗戦を喫したことでイアン・フォスター(Ian Foster)ヘッドコーチ(HC)を標的にしている「ヘイター」を黙らせるべく、今週末の再戦では勝利を収めたいと意気込んだ。

 オールブラックス(All Blacks、ニュージーランド代表の愛称)は、7日の南半球対抗戦ザ・ラグビーチャンピオンシップ(The Rugby Championship 2020)第2節でオーストラリアに敗れると、14日の第3節でもアルゼンチンに15-25でまさかの黒星をつけられ、フォスターHCが激しい批判にさらされている。

 そうした中、この日オンライン会見に臨んだトゥイプロトゥは、28日に行われるアルゼンチン戦で選手は力強いパフォーマンスを披露してHCに借りを返さなければならないと語った。

「コーチはチームの顔であり、自分たちが2連敗すれば常に批判の的になる」「彼が批判されている中で、良い勝ち方をして好材料をもたらすべく、結果と好パフォーマンスが出せるかは自分たち次第だ」「今の時代というのは、いわゆるヘイターと呼ばれる大勢の人間に遭遇するものだ」

 フォスターHCは今年から代表チームの指揮官に就任して以降厳しいスタートを切っており、特にアルゼンチンにオールブラックス戦初勝利を許したことで、チームは2011年以来の連敗を喫してしまった。

 通算3度のW杯(Rugby World Cup)制覇を誇るニュージーランドのファンは、チームへの要求が高いことで知られており、一部では就任からわずか5試合のフォスターHCを解雇するように求める声も上がっている。

 チームの主将を務める主将のサム・ケイン(Sam Cane)は前週、チームを批判しているのは、ラグビーを知らない「野蛮」な人たちだと反発していた。

 一方、この日はLOサム・ホワイトロック(Sam Whitelock)が少しなだめるような姿勢を見せ、誰もが自分の意見を主張する権利を持っていると話している。

「自分はメディアやソーシャルメディアはほとんど見ない。若手のときにそういったものを読んで、気分が上がったり下がったりしてしまったからだ」「人々は自分の意見を言うことが認められている。ニュージーランドの人々がラグビーにとても情熱的なのはそのせいだ。だけど、自分はなるべく読まないようにしている」 (c)AFP