【11月24日 AFP】(更新)オーストラリアのカンタス航空(Qantas Airways)のアラン・ジョイス(Alan Joyce)最高経営責任者(CEO)は23日、国際線の利用者に対し、新型コロナウイルスのワクチン接種を求める方針を明らかにした。

 ジョイス氏は、豪テレビ局チャンネルナイン(Channel Nine)に対し、新型ウイルスワクチンの一般市民への提供開始後、利用者にワクチン接種を求める予定だと述べた。

 同氏は、各国政府と航空各社は現在、ワクチン接種歴を記録した電子ワクチン・パスポートの導入を検討しており、航空会社の間では利用者にワクチン接種を義務付けることが標準になるとの見解を示した。

 オーストラリアは3月以降、新型ウイルス感染拡大抑制のため、実質的に国境を封鎖している。1週ごとに帰国できるオーストラリア人の数を制限しているため、数万人のオーストラリア人が海外に足止めされている。

 また、オーストラリアはワクチンが普及するまで、海外旅行者の入国制限を完全に解除しないとみられている。

 同国は、新型ウイルスの封じ込めに比較的成功しており、感染者は累計2万7800人以上、死者は907人となっている。

 一方、周辺地域の他の航空大手は、ワクチンが普及した際の渡航規則について語るには時期尚早だとしている。大韓航空(Korean Air)の担当者はAFPの取材に対し、「ワクチンはまだ開発段階で分配するにも時間が掛かる。ワクチンについて発表できる具体的な計画は現時点で何もない」と述べた。また日本航空(Japan Airlines)も「国際便の利用客に予防接種を求める計画はない」とし、現在は利用客に「検査を受けるなど、目的地の規定を守ること」を求めていると述べている。(c)AFP