【11月23日 AFP】インド南部タミルナド(Tamil Nadu)州ダルマプリ(Dharmapuri)で19日、井戸に落ちた野生のゾウが16時間に及ぶ救出活動の末、クレーンで引き上げられた。

 ゾウは先週、食べ物を探して村に迷い込み、深さ20メートルを超える井戸に転落。地元の森林警備隊員によると、ゾウは犬の群れから逃げようとしていた可能性があるという。

 駆け付けた森林警備隊や消防隊は、投げ矢を使い全長2.4メートルのゾウに鎮静剤を打った。

 夜になり、多くの村人が見守る中、隊員らは井戸の底に下りてゾウの足にストラップを取り付けると、クレーンで引き上げ、逆さまの状態でゾウを井戸から救出した。

 警備隊は30分ほどゾウの様子を観察した後、森に帰した。

 インドには3万頭近くのゾウが生息しており、うち約60%を野生のアジアゾウが占める。しかし、都市部が拡大するにつれ、ゾウと人間の間で衝突が発生している。(c)AFP