【11月23日 AFP】筋萎縮性側索硬化症(ALS)の治療研究支援を目的としたチャリティー運動「アイスバケツチャレンジ(Ice Bucket Challenge)」の世界的な普及に貢献したALS患者の米国人男性が死去した。37歳だった。男性の支援団体が22日、明らかにした。

 ニューヨーク州出身のパトリック・クイン(Patrick Quinn)さんは2013年、運動神経系の障害により筋肉が徐々に動かなくなる難病ALSと診断された。

 クインさんは「アイスバケツチャレンジ」の発案者ではないが、家族と友人と共に世界的な社会現象へ発展させることに貢献した。

 2014年にソーシャルメディア上で大きな反響を呼んだ「アイスバケツチャレンジ」は、バケツに入った氷水を頭からかぶる様子をインターネット上に投稿し、治療研究支援のための寄付を行い、次の挑戦者を指名するというもの。

 俳優のトム・クルーズ(Tom Cruise)さんやスティーヴン・スピルバーグ(Steven Spielberg)監督、ビル・ゲイツ(Bill Gates)氏、ジョージ・W・ブッシュ(George W. Bush)元米大統領ら多くの著名人や芸能人、スポーツ選手も参加し、ALS研究資金として2億2000万ドル(約230億円)が集まったとされている。

 発案者の一人で、ALSと診断された米大学野球の元選手ピート・フレーツ(Pete Frates)さんも昨年、34歳で死去した。(c)AFP