【11月23日 AFP】ラグビーイングランド代表を率いるエディー・ジョーンズ(Eddie Jones)ヘッドコーチ(HC)が、シックスネーションズ(Six Nations Rugby 2020)を制したチームをさらに成長させる上で、サッカーのイングランド・プレミアリーグ王者リバプール(Liverpool FC)を参考にしていると話した。

 イングランド代表は現在、8か国対抗戦のオータム・ネーションズカップ(Autumn Nations Cup 2020)に出場中で、21日には18-7でアイルランドを下してプールステージ2連勝を飾った。

 特にウイングのジョニー・メイ(Jonny May)がこの試合で決めた2本目のトライは、トゥイッケナム・スタジアム(Twickenham Stadium)で見られたものでは最高といってもよい驚異的な独走だった。しかしその得点は、アイルランドのラインアウトが乱れた後、ロックのマロ・イトジェ(Maro Itoje)がボールを拾い、快足ウイングのメイへボールが渡ったところから始まっていた。

 こうしたトランジション、つまり守備から攻撃への切り替えを、ジョーンズHCはリバプールの戦術を研究して磨き上げようとしている。クリケット好きで知られるHCは、リバプールのアナリストであるイアン・グラハム(Ian Graham)氏と直接会い、アンフィールド(Anfield、リバプールの本拠地)の知恵をチームに落とし込もうとしている。現在は、ユルゲン・クロップ(Jurgen Klopp)監督が来てからのリバプールを描いた書籍「Believe Us」を読んでいる。

 ジョーンズHCは「切り替えは非常に重要だ」「われわれにとってもかなりエキサイティングな部分で、ボールをできる限り早く外へ出し、かけっこ勝負へ持ち込むやり方に取り組む過程は、見ていて楽しい。足の速さでジョニーに勝てる選手は、世界を見渡してもそう多くはないからね」とコメントした。

「リバプールだけでなく、多くのサッカーチームは、ボールがないところでの動きの数値化という面で非常に進んでいる」「そんなわけで、自分たちも数値化を始めたところだ。われわれが今、保育園に入ったところだとしたら、リバプールはオックスフォード大学(Oxford University)の博士課程で学んでいる状況だろう」 (c)AFP/Julian Guyer