【11月21日 AFP】アルペンスキー女子のスター選手であるミカエラ・シフリン(Mikaela Shiffrin、米国)は、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の影響で突如終了となった昨季から10か月ぶりの実戦復帰に備えている中で、シーズンへの「期待は低い」と語った。

 フィンランド・レヴィ(Levi)で開催される今週末の2020-21アルペンスキーW杯女子回転第1戦を控え、シフリンは報道陣に対して、「ほとんど期待していない。期待値はずっと低いまま」「私たちアスリートや自分個人に起きたことをすべて踏まえると、期待はできない」「速度も含めて良いスキーを滑りたい。それができることは分かっている」と話した。

 W杯で通算66勝を記録している25歳のシフリンは、2018-19シーズンまで3季連続で総合優勝を果たした後、昨季は父親が突然亡くなった影響で4連覇を諦め、イタリアのフェデリカ・ブリニョネ(Federica Brignone)にあっさりクリスタルグローブを譲った。

 今季は腰の痛みでオーストリア・ゼルデン(Soelden)での開幕戦を欠場していたシフリンは、その理由の一部はアルペンスキーの負荷によるものと明かし、「これからのキャリアでも少し影響が出るかもしれない」「体を酷使している」と認めた。

「ゼルデンでのトレーニング中に検査を受けて、オーストリアの医師から『今レースをしようとすれば、もっと悪化する可能性がある。しかし、時間をかけて治療して適切に回復すれば、必ず万全に臨める』と言われた」

 一方、新型コロナウイルスのパンデミック(世界的な大流行)に関しては「精神的に疲れた」といい、「ずっと怒りを感じているけれど、今は怒りのやり場がない。どうしてパンデミックなんて起きたの? 私が選んだことじゃないし、誰もこんな経験は望んでいなかった。こんなこと選ぶ人はいない」と語った。(c)AFP