【11月20日 AFP】米大リーグ(MLB)のシカゴ・カブス(Chicago Cubs)は19日、100年以上の歴史を持つチームの本拠地リグレー・フィールド(Wrigley Field)が、同国の国定歴史建造物(National Historic Landmark)に指定されたことを明らかにした。MLBの球場が米内務省から歴史的価値を認められるのは、ボストン・レッドソックス(Boston Red Sox)のフェンウェイ・パーク(Fenway Park)に続いて2例目となる。

 2009年にカブスを買収して球団オーナーとなったリケッツ(Ricketts)ファミリーは、シカゴ北部に位置する本拠地スタジアムについて、2013年から連邦政府に登録申請を行ってきた。最高経営責任者(CEO)のトム・リケッツ(Tom Ricketts)氏は、「リグレー・フィールドはあらゆる世代のファンの心に特別な位置を占めている」「だからこそ、われわれはオーナーとなった初日からこの球場の保存を誓った。これからここは、国の宝として米国の歴史と文化に刻まれていくのにふさわしい扱いを受けることになる」と述べた。

 オーナーが10億ドル(約1040億円)以上を費やして2014年から改修してきたリグレー・フィールドは、正式名がまだウィーグマン・パーク(Weeghman Park)だった1916年からリグレーの名称を使用しており、1926年に現スタジアム名に変更された。1987年にはすでに国家歴史登録財(National Register of Historic Places)にも指定されている。

 ツタが生い茂っていることで有名な同球場は、100年の歴史でこれまで5度のワールドシリーズが行われているほか、1963年には同国ナショナル・フットボール・リーグ(NFL)のチャンピオンシップゲーム(NFL Championship Game)、2009年には北米アイスホッケーリーグ(NHL)の野外ゲームを開催。さらには、エルトン・ジョン(Elton John)をはじめポール・マッカートニー(Paul McCartney)やブルース・スプリングスティーン(Bruce Springsteen)といった有名ミュージシャンのコンサートも開かれている。(c)AFP