【11月20日 AFP】米疾病対策センター(CDC)は19日、全米で新型コロナウイルス感染が急拡大していることを受け、来週の感謝祭(Thanksgiving)の連休には旅行を控えるよう国民に要請した。

 米ジョンズ・ホプキンス大学(Johns Hopkins University)の集計によれば、米東部時間19日午後8時半(日本時間20日午前10時半)までの24時間の米国内の新規感染者数は20万146人。新たに確認された死者数は2239人で、1日当たりの死者数としては5月以来最多となった。

 カリフォルニア州のギャビン・ニューソム(Gavin Newsom)知事は同日、感染拡大抑制策として、21日から午後10時~翌午前5時の外出を禁止すると発表した。

 米国では例年、感謝祭の木曜日から週末にかけて連休を取って家族と過ごす人が多い。帰省や旅行など、人の移動が1年間で最も多い時期となるため、ウイルスが拡散しやすい状況だ。

 CDCのヘンリー・バルケ(Henry Walke)医師は記者会見で、直近14日間の新規感染者数の増加率が75%以上となり、入院患者数や死者数もそれぞれ約50%増となっていることに危機感を表明。「CDCは感謝祭の期間中は旅行しないよう推奨する」「義務ではない。強い勧告だ」と述べた。

 一方、米大統領選で勝利を確実にしているジョー・バイデン(Joe Biden)前副大統領は同日、欧州のような全土での都市封鎖(ロックダウン)導入について、「全国規模の封鎖を必要とする状況だとは思わない。それは逆効果になると思う」と述べた。

 国内各州や市町村は感染拡大を受けて、外出制限、飲食店の屋内席の利用禁止、集会の人数制限といった独自の規制強化に乗り出している。ニューヨーク市は19日から公立校を閉鎖したが、欧州とは異なりフィットネスジムやバーなどは営業を続けている。(c)AFP/Joshua Melvin with AFP bureaus