【11月20日 AFP】今年最強の大西洋ハリケーン「イオタ(Iota)」の直撃を受けた中米諸国では19日、救助隊が土砂をかき分けて犠牲者の捜索活動を本格化させる中、合わせて少なくとも44人の死亡が確認された。国連児童基金(ユニセフ、UNICEF)は、地域全体で子ども180万人を含む460万人が被災したとみている。

 イオタは16日、最強のカテゴリー5の勢力でニカラグア北西部に上陸。やや勢力を弱めつつ内陸部を進み、2週間前に熱帯暴風雨「エータ(Eta)」の被害を受けたばかりの地域に大きな被害をもたらした。

 特に被害の大きな地域にはニカラグア北部マタガルパ(Matagalpa)県の山岳地帯が含まれる。ニカラグア政府は、国土が「壊滅的」な被害を受けたと発表した。

 米国立ハリケーンセンター(NHC)は、集中豪雨と洪水の影響によりホンジュラス、ニカラグア、グアテマラの各地で土砂災害が発生しやすくなっていると警告している。

 ホンジュラスでは、北部スラ盆地(Sula Valley)でウルア(Ulua)川とチャメレコン(Chamelecon)川が氾濫し、工業地帯の大部分が水没。中心都市サンペドロスラ(San Pedro Sula)では住宅の浸水被害が相次ぎ、空港も浸水した。(c)AFP