【11月20日 AFP】男子テニス、ATPファイナルズ(ATP Finals 2020)は19日、5日目が行われ、大会第2シードのラファエル・ナダル(Rafael Nadal、スペイン)は第6シードのステファノス・チチパス(Stefanos Tsitsipas、ギリシャ)を6-4、4-6、6-2で下し、準決勝に駒を進めた。

 キャリア86勝を挙げているものの、ハードコートの室内大会では一度しか優勝していないナダルは、自身のコレクションに唯一足りないビッグタイトルであるATPファイナルズでの優勝を目指している。

 ナダルは16年連続で同大会の出場権を獲得するという最長記録を保持しているが、うち6大会では棄権を余儀なくされている。

 第7シードのアンドレイ・ルブレフ(Andrey Rublev、ロシア)に勝利したものの、第3シードのドミニク・ティエム(Dominic Thiem、オーストリア)に敗れたナダルは、前年王者チチパスとの試合が準決勝進出を懸けた直接対決になっていた。

 サービスゲームをキープし合う展開となった第1セットでは、お互いがブレークポイントのチャンスを生かしきれずにいたが、最後はチャンスに乗じたナダルが連続エースをマークして第1セットを6-4で奪った。

 ロングラリーで圧倒したナダルだったが、チチパスの抵抗に遭って相手にセットポイントを与えると、結局はダブルフォールトを犯して第2セットと落とした。

 最終セットは第3ゲームまで互いがサービスゲームをものにできないという異様な立ち上がりとなったが、チチパスのフォアハンドが大きくなってナダルが再びブレークに成功すると、最後はキープに成功してダニール・メドベージェフ(Daniil Medvedev、ロシア)と対戦する準決勝進出を決めた。

 これまでATPファイナルズで決勝に2度進んでいるナダルは、「概して言えば、僕にとっては非常に前向きな試合だった」と振り返った。「ここでのシーズン最終戦で準決勝に駒を進めるのは重要なこと。それをうれしく思うし、ダニールとの準決勝が楽しみ」

「ここで世界のベストプレーヤーたちと連日戦うのはいつも難しい。シーズン最後の時期は、大抵疲労が少し蓄積した状態でここにやって来るが、今年はやや違ったものになっている」 (c)AFP/John WEAVER