【11月19日 AFP】中米諸国をハリケーン「イオタ(Iota)」が直撃した。少なくとも10人の死亡が確認され、家屋の損壊や倒木、道路の冠水などが報告された。中米の一部地域は2週間前にも、熱帯暴風雨「エータ(Eta)」の被害を受けたばかり。

 「壊滅的」とされるカテゴリー5のイオタは16日夕方、ニカラグアに上陸。同国では6人が死亡した。今年大西洋で発生したハリケーンの中で、最強のカテゴリー5に発達したのはイオタが初めて。

 カリブ海(Caribbean Sea)に浮かぶコロンビア領の島々では合わせて2人が死亡。パナマでは先住民族の女性1人が死亡し、雨が弱まってもなお2000人が避難所に身を寄せている。

 イオタはホンジュラスに上陸後、ハリケーンから熱帯暴風雨へと勢力を弱めた。風速22メートルの非常に強い風を伴って同国を通過後、17日朝にエルサルバドルに上陸した。

 エルサルバドル政府によると、風によって木がなぎ倒され、バイクの運転手が死亡したという。警戒地域から800人超が避難している。

 イオタはその後エルサルバドル西方に移動して太平洋へ抜け、低気圧に変わる予報となっている。

 映像序盤はホンジュラスで18日撮影、中盤はグアテマラで18日撮影・提供、終盤はコロンビア領のサンアンドレス(San Andres)島、プロビデンシア(Providencia)島で17日撮影・一部提供。(c)AFP