【11月18日 AFP】ラグビーのオールブラックス(All Blacks、ニュージーランド代表の愛称)が先日のアルゼンチン戦でまさかの敗北を喫するなどし、大きな批判を浴びていることについて、代表主将のサム・ケイン(Sam Cane)が、自身のリーダーシップを疑問視しているのはラグビーを知らない「野蛮な」人たちだと反論した。

 オールブラックスは7日に22-24でオーストラリアに敗れると、14日のアルゼンチン戦でも15-25の敗戦を喫し、ケインとイアン・フォスター(Ian Foster)ヘッドコーチ(HC)はとりわけやり玉に挙がっている。

 しかし、今年主将に就任した気持ちの強いケインは、ファンのいら立ちに理解を示しつつ、インターネット上の「憎しみに満ちた敬意を欠く」コメントは何の助けにもならないと話した。

 ニュージーランドのスカイ・スポーツ(Sky Sports)で17日遅くに放送されたインタビューで、ケインは「僕らには素晴らしいファンがついているが、中にはひどく野蛮な人もいる」「彼らは自分ではラグビーをよく知っていると思いたいようだが、実際にはそうじゃない。みんなそのことを思い出す必要がある」と語った。

 ニュージーランドのラグビーファンは、W杯(Rugby World Cup)を3回制し、テストマッチの勝率が8割近い代表に対する要求が非常に高いことで知られる。それでもケインは、ネット上でチームを批判する人たちを相手にする必要はないと話している。

「僕のリーダーシップが公に疑問視されていたとしても、自分にとって本当に意味があるのは、毎日一緒に働いているチームメートと監督の意見だけだ」「そして、チームは正しい軌道に乗っていると、僕は彼らから自信を得ている」

 さらにケインは、アルゼンチン戦での歴史的な敗北後、解任してクルセイダーズ(Crusaders)のスコット・ロバートソン(Scott Robertson)HCに代えるべきだと一部の解説者から言われたフォスターHCも擁護している。

 ケインは「彼のおかげで、僕らは改善すべき点にはっきり的を絞れている。だから僕らが答えを見つけられずに行き詰まっているとかいうわけではない」とコメントし、さらに「フォズ(フォスターHC)も一人の人間だ」と指揮官が批判に傷ついていることを明かした。

 オールブラックスは28日、ザ・ラグビーチャンピオンシップ(The Rugby Championship 2020)最終節のアルゼンチン戦に臨む。(c)AFP