【11月18日 AFP】男子テニス、ATPファイナルズ(ATP Finals 2020)は17日、3日目が行われ、大会第3シードのドミニク・ティエム(Dominic Thiem、オーストリア)が7-6(9-7)、7-6(7-4)で第2シードのラファエル・ナダル(Rafael Nadal、スペイン)との接戦を制し、準決勝進出を決めた。

 昨年の準優勝を上回る頂点奪取を狙うティエムは、初戦のステファノス・チチパス(Stefanos Tsitsipas、ギリシャ)戦に続く連勝を飾った。そして、後の試合で第6シードの前回王者チチパスが6-1、4-6、7-6(8-6)で第7シードのアンドレイ・ルブレフ(Andrey Rublev、ロシア)を下したため、一番乗りでの4強入りが決まった。

 今季ここまで好調を維持するティエムは、四大大会(グランドスラム)2大会で決勝に進出し、そのうち全米オープンテニス(US Open Tennis Championships 2020)ではアレクサンダー・ズベレフ(Alexander Zverev、ドイツ)に勝利してグランドスラム初制覇を果たしている。

 ティエムは「自分のテニスキャリアでも、間違いなくかなり良い試合だった」「きょうは全米オープンよりも少しレベルが高いプレーができたと思う。ツアー再開後ではベストだったかもしれない。だからとてもうれしい」とコメントした。

 一方のナダルにとっては、自身のコレクションに唯一足りないビッグタイトルであるATPファイナルズのトロフィーを加えるという目標に向け、手痛い一敗となった。それでもナダルは、初優勝の目はまだ残されていると強調している。

 2010年と2013年に決勝へ進出したものの、優勝を逃しているナダルは、勝ち上がるにはグループ最終戦でチチパスに勝利する必要がある。勝った方が4強入りという後がない状況の中で、それでもナダルは強敵ティエムと激戦を演じたことに自信を深めている。

「彼は見事な試合をしたと思うし、こちらのプレーも良かった。だから暗い気持ちになってはいない。敗れはしたが、自分にもチャンスは数多くあった」「プレーに満足している。非常に良い結果を得るチャンスは5日前よりも大きくなっていると思う。きょうは負けたが、プレーのレベルはずいぶん上がっている」 (c)AFP/Steven GRIFFITHS