【11月17日 AFP】ドイツ警察当局は17日、同国東部ドレスデン(Dresden)の国立博物館から昨年、ダイヤモンドがちりばめられた宝飾品十数点が盗まれ、世間の耳目を集めた事件の容疑者3人を逮捕した。

 警察と検察は、首都ベルリンでアパート10室、車庫や車両を含む、計18か所で家宅捜索を続けており、「盗まれた宝物と証拠の発見に向け、総力を挙げて取り組んでいる」と明かした。

 強盗犯らは昨年11月25日、ドレスデン城にある宝物館「緑の円天井(Green Vault)」で大胆な犯行に出た。現地メディアは「近代史で最大の盗難事件」と報じている。

 一行は、値段が付けられないとされる18世紀のザクセン選帝侯(Elector of Saxony)アウグスト強王(Augustus the Strong)の収集品を強奪。

 宝物館は、柄に大粒のダイヤ9個と小粒のダイヤ770個を埋め込んだ剣や、「ドレスデン・ホワイト」として知られる49カラットのダイヤモンドをあしらった肩飾りも盗難品に含まれると発表していた。

 16日には家宅捜索と容疑者逮捕のため、国内各所から応援を受け、警察官約1600人が動員された。

 警察は、3容疑者の身元は公表していないが、全員ドイツ人だと明かしている。さらに容疑者2人の行方を追っているという。

 ドレスデン検察は、これら5容疑者に重罪の集団強盗と、放火2件の容疑がかけられているとしている。(c)AFP/Hui Min NEO