【11月17日 AFP】東京とシンガポールに設置された新たなインスタレーション作品は、新型コロナウイルスの流行で往来が制限されている中でも、お互いにタンポポの綿毛を「飛ばす」ことを可能にしている。

 このインスタレーションは、東京に拠点を置く企業「ネイキッド(NAKED)」によるアートプロジェクト「Breath / Bless Project(ブレス ブレス プロジェクト)」の一環として設置されたもので、同社代表でアーティストの村松亮太郎(Ryotaro Muramatsu)氏が、不安な時代における平和の表現として、また、人々の団結や連帯の象徴として概念化した。

 シンガポールの作品は、ガーデンズ・バイ・ザ・ベイ(Gardens by the Bay)に設置された。QRコードをスマートフォンで読み取ると、高さ約2メートルの立体作品から綿毛がプロジェクションマッピングにより周囲に飛び散り、タンポポの花が咲く。その時、東京の会場ではボタンの花が咲くのだ。一方、東京で綿毛を飛ばすと、シンガポールで桜の花が咲く仕組みとなっている。

 もともとは息を吹きかけるとセンサーが作動する仕組みとなっていたが、新型コロナウイルスの流行でQRコードをスキャンする方法に変更された。シンガポールでのインスタレーション終了後は、別の国での設置が予定されている。

 映像は東京とシンガポールで13日撮影。(c)AFP