【11月17日 AFP】新型コロナウイルス流行への緩やかな対策で注目を集めてきたスウェーデンは16日、感染者の急増を受け、公共の場所で8人を超える集会を初めて禁止した。

 ステファン・ロベーン(Stefan Lofven)首相は報道陣に対し、流行の拡大を抑えるためには「前例のない」措置が必要だと判断したと述べ、これまでイベントの種類によって50人から300人に設定されていた公共の場における集会の参加人数の上限を、24日から8人に減らすと説明した。

 13日に発表された現時点で最新の公式集計では、1日当たりの新規感染者数としては同国で過去最多の5990人が報告され、累計感染者数は17万7355人、死者は6164人となっている。

 政府には自宅での個人的な集まりを禁止する権限がないため、新たな制限の対象となるのは、スポーツや文化的催し物など公共の場の集まりのみ。

 政府は先週、バーやレストランについて、20日から来年2月末まで午後10時以降のアルコールの提供を禁じると発表。その前の最後の週末となった先週末は、最後の深夜の飲み会を楽しもうという若者でクラブやバーがごった返したと報道されている。

 ロベーン首相は、「春には多くの人が従ってくれた。距離を取らせ、予定を中止させるには、ほとんどの人には勧告だけで十分だった。今では従う人が減っている」と述べ、流行初期に比べて政府の勧告を守る人が減っているため、新たな対策が必要になったと説明した。(c)AFP