【11月17日 AFP】ロバート・オブライエン(Robert O'Brien)米大統領補佐官(国家安全保障担当)は、今月の米大統領選で勝利を宣言したジョー・バイデン(Joe Biden)前副大統領への政権移行は円滑に行われると述べ、いまだ敗北宣言していないドナルド・トランプ(Donald Trump)大統領が選挙で敗れたことをほぼ認めた。

 オブライエン氏は、オンラインで開催された「グローバル・セキュリティー・フォーラム(Global Security Forum)」で、「(米国は)最も論争が激しかった時代でも平和的な政権移行を成功させてきた」「現在バイデン氏と(副大統領候補のカマラ・)ハリス(Kamala Harris)氏の2人が勝利を確実にしたとみられているわけだが、それが確定したら、われわれは国家安全保障会議(NSC)からとてもプロフェッショナルな政権移行をする。このことに疑いはない」と述べた。

 オブライエン氏は、米大統領選後の慣例だったがこれまでのところトランプ氏にはみられない寛大な話しぶりで、バイデン氏と次期副大統領のハリス氏は政権を受け継ぐに足る「とてもプロフェッショナルな」スタッフを抱えていると述べ、次期大統領の就任後、自分は口を出さないと話した。

「彼らは政権に就いて政策を実施するのに一定の時間を与えられてしかるべきだ。われわれが政策について異なる意見を持つことはあり得る」(オブライエン氏)

 長年共和党の法律家として活動し人質問題も担当していたオブライエン氏は、シリアで行方不明になった米国人フォトジャーナリストのオースティン・タイス(Austin Tice)氏の救出に向けた取り組みについて話した際、次のように述べて大統領選の結果を受け入れたかのような姿勢も示した。

「われわれはオースティンを取り戻すためにできることは何でもやっている」 「大統領は退任前に彼を取り戻したいだろう」(c)AFP