【11月16日 AFP】7か月間にわたって新型コロナウイルス流行の抑制に成功していた豪サウスオーストラリア(South Australia)州の州都アデレード(Adelaide)で16日、17人の集団感染が確認された。帰国者の検疫に使われているホテルから感染が広がったとみられている。

 州政府は15日に4人の感染を確認したと発表したが、感染者数は一晩で大幅に増加し、4月以降最多の17人となった。

 うち15人は親戚関係にあり、1人が海外からの帰国者を対象にした検疫施設として使用されているホテルで働いていた。

 感染拡大を阻止するため当局は直ちに対策を再強化し、アデレードへの国際便の着陸を中止。また、数百人を隔離対象とし、対象者と関係のある学校や事業所を閉鎖した。州内の住民には、マスク着用や在宅勤務、不要な外出の自粛が呼び掛けられている。

 アデレードでの集団感染発生を受け、国内の他の州も直ちにサウスオーストラリア州への旅行に新たな規制を導入した。

 オーストラリアでは州をまたぐ移動制限は徐々に緩和され、クリスマスまでにはほぼ全ての制限が解除される予定だった。(c)AFP