コロナとの闘い、ソファが前線だった… 独政府のステイホーム推進動画が話題
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【11月16日 AFP】ソファでスナック菓子を食べながらテレビやビデオを見て長時間過ごす「カウチポテト族」が、新型コロナウイルスとの闘いにおける「英雄」だと称賛する動画2本をドイツ政府が公開し、ソーシャルメディア上で思いがけぬ人気を集めている。
戦争体験の証言映像風に撮られた短い動画2本は、ハッシュタグ「#Besonderehelden(とても特別な英雄たち、の意)」でトレンド入りし、ネット上では多くのコメントが寄せられた。
うち1本の動画では、リビングルームで腰掛けた高齢男性が、「2020年冬のことだった。みんなの目が私たちに向けられていた。第2波が押し寄せた時、私は22歳で、ケムニッツ(Chemnitz)で機械工学を学ぶ学生だった」と振り返り、「国の運命は突如、私たちの手に委ねられた。出せる限りの勇気を奮い起こし、期待通りのことをした。それは私たちにできる、唯一のことだった」と語る。
そこでドラマチックな音楽が止まると、「われわれは…何もしなかった」と落ちに続く。
その後、若い男性がテレビの前でソファにもたれながらジャンクフードを食べる姿が映し出され、高齢男性は「アライグマのように怠け、昼も夜も家にとどまって腰を下ろし、ウイルスの拡大に対抗した」「私たちのソファは前線で、忍耐が武器だった。そして、2020年の新型コロナウイルスの冬、私たちは英雄となったのだ」と語った。
アンゲラ・メルケル(Angela Merkel)首相の報道官、シュテフェン・ザイベルト(Steffen Seibert)氏が共有した2本の動画は、多くのネットユーザーからドイツユーモアの珍しい例だとの好評を得た。
一方で悪趣味だとの意見もあり、あるツイッター(Twitter)ユーザーは「多くの人にとって、(新型コロナウイルスは)実存的恐怖であり、労働時間の縮小やドメスティックバイオレンス(DV)、孤独を意味する」と指摘した。(c)AFP