【11月16日 AFP】男子ゴルフ米国ツアーメジャー第3戦、第84回マスターズ・トーナメント(The Masters Tournament 2020)は15日、米ジョージア州オーガスタのオーガスタ・ナショナル・ゴルフクラブ(Augusta National Golf Club、パー72)で最終日が行われ、前年王者のタイガー・ウッズ(Tiger Woods、米国)はパー3の12番で自身メジャー最悪となる悪夢の10打をたたいた。

 クリークに3回ボールを入れたウッズは、ひどい内容になった原因はホール特有の巻く風にあると話し、「このスポーツはときにひどく孤独だ」「選手は自分で戦わなくてはならない。誰もマウンドから降ろしてはくれないし、交代させてもくれない。自力で戦い抜く必要がある」とコメントした。

「だからこそ、このスポーツは非常に特殊で、精神的にとても難しい。僕らは皆、ああいう経験をしている。残念ながらきょうは自分の番だったが、それでも選手は自分で巻き返し、次の一打を考えなくてはならない。きょうの後半はそれができた」

 実際、ウッズは最後の6ホール中5ホールでバーディーを奪い、なんとかこの日4オーバー、通算1アンダーのスコア「287」で大会を締めくくったが、それでも12番のプレーはショッキングだった。

 有名なアーメンコーナー(Amen Corner)の真ん中にあるやっかいなホールで、ウッズは風向きが変わったこともあって、ティーショットをレイズ・クリークと呼ばれるグリーン手前の小川に入れると、ドロップからの3打目も再びクリークへ。さらにグリーン奥のバンカーに入れた後の第6打も、グリーンをオーバーしてクリークに転がり落ちた。

 結局ウッズはグリーンに乗せるのに8打を要し、そこから2パットで悪夢を終わらせた。前日に続いて腰痛に苦しみ、バンカーから上がる際にはウエッジで体を支える場面も見られた。

「風を間違えた」「前の二人のときには風が右へ吹いていたが、僕がティーへ上がるときには逆になっていた。それなのに焦って無理やり打ってしまった」「そこからはたくさんショットを打って、レイズ・クリークの経験もたくさん得られたよ」 (c)AFP