【11月16日 AFP】男子ゴルフ米国ツアーメジャー第3戦、第84回マスターズ・トーナメント(The Masters Tournament 2020)は15日、米ジョージア州オーガスタのオーガスタ・ナショナル・ゴルフクラブ(Augusta National Golf Club、パー72)で最終日が行われ、世界ランク1位のダスティン・ジョンソン(Dustin Johnson、米国)が大会記録となる通算20アンダーで優勝し、自身メジャー2勝目をつかんだ。

 ジョンソンは序盤つまずいたものの、最終的にはこの日もスコアを4ストローク伸ばす「68」をマークし、2位に5打差をつけて2016年の全米オープン選手権(2016 US Open Championship)以来のメジャーを制覇した。

 オーガスタから車で北へわずか1時間ほどの場所で育ったジョンソンは、2002年のタイガー・ウッズ(Tiger Woods、米国)以来となる世界1位でのグリーンジャケットを獲得。通算20アンダーは、1997年のウッズ、2015年のジョーダン・スピース(Jordan Spieth、米国)が残した18アンダーを上回る大会史上最少スコアとなった。

 任成宰(Sung-jae Im、イム・ソンジェ、韓国)とキャメロン・スミス(Cameron Smith、オーストラリア)が5打差の2位タイ、世界ランク3位のジャスティン・トーマス(Justin Thomas、米国)が8打差の4位、世界5位のロリー・マキロイ(Rory McIlroy、北アイルランド)とディラン・フリテッリ(Dylan Frittelli、南アフリカ)が9打差の5位タイに入った。

 松山英樹(Hideki Matsuyama)は通算8アンダーの13位タイで大会を終えた。

 過去には2010年と2015年、2018年の全米オープン、さらに今年8月の第102回全米プロゴルフ選手権(2020 PGA Championship)で3日目首位を優勝につなげられず、直近のメジャー6大会中、昨年のマスターズを含む3大会で準優勝となっていたジョンソンだが、2位と4打差の単独首位から出た今回はジンクスを打ち破った。

 4番と5番の連続ボギーでつまずく間に、2、3番で連続バーディーを奪っていた任成宰が1打差に詰め寄る多少のドラマはあったが、任が6、7番のボギーで後退したのに対し、ジョンソンは6番で約1.8メートルのパットを沈めてバーディーを奪取。さらに8番でもスコアを一つ伸ばしてスミスとの差を3打、任との差を4打に広げた。

 そこからのジョンソンは恐ろしい正確性と安定性でまったく崩れる様子を見せず、13番では約3.6メートル、14番では約1.8メートルのパットを沈めてバーディーを奪い、残り4ホールで後続に5打差をつけた。

 ウッズも「厳しい場面で落ち着きを保つDJ(ジョンソン)の能力は驚きだ」「その部分でDJにかなう選手はいないと思う」と話している。

 続く15番でもバーディーを奪ったジョンソンは、最終18番をパーで締めて米ツアー通算24勝目を挙げた。4日間でボギー四つは、過去のマスターズ覇者で最も少ない数字だった。(c)AFP/Jim SLATER