【11月16日 AFP】(更新)南米ペルーのマヌエル・メリノ(Manuel Merino)大統領(59)は15日、辞任を発表した。メリノ氏は5日前に就任したばかり。同国では人気の高かったマルティン・ビスカラ(Martin Vizcarra)前大統領が罷免され、国会議長のメリノ氏が新大統領に就任したことに抗議するデモが続き、警察との衝突で死者が出る事態となっていた。

 国会はこの日開いた緊急議会で、メリノ氏に午後6時(日本時間16日午前8時)までの辞任を要求し、応じなければ非難決議を採決に付すと警告。この直後、メリノ氏はテレビ演説で辞任を表明した。国会は同日夜に招集する議会で、ここ1週間で3人目となる新大統領を任命する見通し。

 ペルーでは今月9日、ビスカラ前大統領が汚職疑惑を理由に罷免され、メリノ氏が大統領に就任。以来、メリノ氏に抗議する大規模なデモが連日続いていた。首都リマでは14日、平穏に行われていた大規模なデモ行進を、警察がペレット銃や催涙ガスを使い鎮圧。同国保健省によると、デモ参加者2人が死亡した。

 メリノ氏の辞任を受け、リマの街頭には歓喜の声があふれ、デモ隊がクラクションを鳴らしたり、鍋をたたいたりした。(c)AFP