【11月15日 AFP】幼少期に親に連れられて米国に不法入国した「ドリーマー(Dreamers)」と呼ばれる移民70万人の救済制度「DACA(ダカ)」をめぐり、米裁判所は14日、ドナルド・トランプ(Donald Trump)政権が同制度に導入した制限を認めない判断を下した。

 6月にトランプ政権によるDACA撤回を連邦最高裁が違法と判断すると、同政権で国土安全保障省長官代行を務めるチャド・ウルフ(Chad Wolf)氏が7月、DACAへの新規申請を認めず、滞在資格の更新期間を2年から1年に短縮する新規則を発表した。

 ニューヨークの連邦判事は、ウルフ氏がこの制限規則を発令した際、長官代行としての役職に合法的に就いていなかったとして、これらの規則は無効であると判断した。

 ニコラス・ガラウフィス(Nicholas Garaufis)判事によると、ウルフ氏の就任は上院で承認されておらず、長官代行指名後も引き継ぎに関する適切な手続きが行われていなかったという。

 バラク・オバマ(Barack Obama)前政権が導入したDACAを支持する人々にとって、今回の判決は6月の最高裁の違法判決に続く新たな勝利となった。

 大統領選で当選を確実としたジョー・バイデン(Joe Biden)氏は、来年1月20日の大統領就任時にDACAを元の状態に戻すと明言している。(c)AFP