【11月14日 AFP】男子テニス、世界ランキング1位のノバク・ジョコビッチ(Novak Djokovic、セルビア)は、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の打撃を受けた2020年シーズンのツアーが終わりに差し掛かる中、下位ランクにいる選手が置かれている状況への懸念を訴えている。

 年間上位8人が出場するATPファイナルズ(ATP Finals 2020)を前に英ロンドンに滞在しているジョコビッチは、世界ランク500位圏外にいる選手が生計を立てるのに苦労していると話した。中でも最大の懸念は、新型コロナウイルスの影響で競技団体が決定を下せずに、21年シーズンの日程が不透明になっていることだという。

 今年はじめにウイルスの大流行でシーズン中断を余儀なくされた後、トップレベルのツアーが再開されたことは歓迎しているものの、ジョコビッチは「試合に出場する機会が持てずに、不安を抱えている下位ランクの選手が大勢いる」と強調した。

「シーズンが再開されてから、われわれ(上位選手)が世界最大の大会や少なくとも主要大会で戦う機会が持てているのは、テニス界にとっては素晴らしいことだ」「しかし、プロの最初の登竜門であるフューチャーズ(Futures)の状況を聞いたり見たりする限りは厳しい。大会数がかなり限られていて、ランキングされているプロ選手の大多数は、そこでプレーしているんだ」

 ファイナルズで歴代1位に並ぶ通算6度目の優勝を目指しているジョコビッチは、下部のチャレンジャーツアー(ATP Challenger Tour)に参戦できず悲惨な状況に置かれている選手たちがいることも明らかにし、「500位以下の選手とたくさん話したところ、彼らは自分たちが参加できる大会を開催するための支援を求めている」と語った。

 四大大会(グランドスラム)通算17勝を誇るジョコビッチはまた、利害関係者すべてがコミュニケーションを取りながら、テニス界全体の繁栄を手助けしていくことが重要であると訴えた。同選手は最近、男子のトップツアーを運営する男子プロテニス協会(ATP)から独立したプロテニス選手協会(PTPA)の設立にも動いており、その目的は全レベルの選手の声に耳を傾けられるようにすることだと話した。

「PTPAの目的はすべての統括団体や男子および女子ツアーの関係者と連携し、どうすれば選手たちが現状のシステムでより恩恵を受け、もっと試合や仕事の機会をつくりつつ、実際にテニスで生計を立てられる選手の人数を増やしていけるのか理解することだ。なぜなら、現在テニスで実際に生活できている選手はほんの200人程度だからだ」 (c)AFP