【11月14日 People’s Daily】中国海南省(Hainan)文昌市(Wenchang)基礎設備の建設、特に2つの橋が完成し交通が便利になるのを、文昌市民は歓迎している。

 過去に、文昌東郊外から市の中心まで、船に乗って1時間はかかっていた。風の強い日には、船は運航できなかった。清瀾大橋の開通は歴史的出来事と言える。

 400年前、大地震によって文昌市鋪前鎮(Puqian)と海口(Haikou)は海で隔てられ、孤立した地域となった。2019年、海文大橋がこの2地域をつなげた。

 これらの大橋は99キロの海浜旅行道路となり、2つの橋は文昌市の交通と発展にとって極めて大きな意味を持つ。

 文昌国際宇宙ステーションは、海南省の重点サポートプログラムである。ロケット発射場プロジェクトをめぐり、宇宙小地区、宇宙テーマパーク、宇宙科学館など、文昌市は関連施設を続々と造ってきた。一連の国民への利益再配分プロジェクトの実施は、国家プロジェクトとタイアップして地方経済と社会の迅速な発展を促進している。

 龍楼鎮(Longlou)は文昌市の片隅にあり、過去には人口3万人ほど、村は発展から取り残されてさびれ、住民の収入源にも限りがあった。

 2009年に「宇宙」と縁ができて以来、文昌市は龍楼鎮を「宇宙をテーマとした町」へと造りかえ、魅力的なまちづくりを進めてきた。

 町は様変わりし、繁栄がもたらされた。改造後には、龍楼鎮は投資家の参入を引きつけた。「宇宙」の名がついたホテルや電気店、ホームセンターなどが続々と開業した。2019年までに、路面店舗は230軒から900軒にまで増え、ホテルは5軒から46軒に増加し、500人以上が就職できた。2009年から2019年までに、龍楼鎮の生産総額は23.6倍となり、農村住民の年収は平均19.7%増加した。

 2019年12月、長征5号(LongMarch-5)遥3ロケットが発射され、龍楼鎮には一気に17万人の観客が訪れた。今年の天問(Tianwen)1号打ち上げの際には20万人が見物に訪れ、各宿泊施設は満室となった。

「宇宙熱」は観光業にも及んでいる。2019年の文昌市の観光収入は19億7000万元(約313億円)であり、前年同期比26.1%増となった。(c)People's Daily/AFPBB News