【11月13日 Xinhua News】中国原子力発電大手の中国広核集団は10日、中国が独自の知的財産権を持つ第三世代原子炉「華竜1号」について、欧州側が要請する適合性審査に合格し、欧州電力要求(EUR)の認証を取得したと発表した。これにより、「華竜1号」が最新版EURの要求事項に対する高い適合性を持ち、原子炉設計が欧州最新の要求を満たしていることが明らかになった。

 EUR機関はフランスやチェコ、フィンランド、イギリス、ドイツ、スロベニア、ウクライナ、ハンガリー、スペイン、オランダ、ロシア、ベルギー、トルコなどの電力大手14社で構成される。欧州市場に進出予定の原子炉を対象に、欧州各国の安全性や経済、環境などに関する要件に対応する各電力事業者共通の要求事項をまとめた文書、EURの作成を手がけるほか、欧州市場に進出を予定する原子炉を対象に、専門家によるEURへの適合性に関する審査・認証作業を行い、欧州の原子力発電事業者のために技術全般を厳しくチェックしている。EUR認証の取得は原子炉のサプライヤーにとって、欧州電力市場に進出するための重要な条件となっている。

 最新版EUR(リビジョンE)はEUR機関が原子力発電に関する国際組織の最新の安全要件と市場ニーズを踏まえて発表したもので、安全性の面で福島第一原発事故の教訓が考慮されている。(c)Xinhua News/AFPBB News