【11月15日 AFP】米メディアが7日に大統領選でのジョー・バイデン(Joe Biden)氏勝利を報じて以降、ドナルド・トランプ(Donald Trump)大統領は敗北を認めず、選挙不正があったとの根拠のない主張を繰り返している。

 トランプ陣営は少なくとも5つの重要州で法廷闘争を展開しているが、専門家らは、裁判所が投票結果を無効とする可能性はほぼないとみている。また、ジョージア州で命じられた手作業による票の再集計でも、バイデン氏の辛勝が覆される公算は小さい。

 投票結果をめぐる争いはいつまで続くのか、そしてバイデン氏の勝利が覆される可能性はあるのかについてまとめた。

■結果の最終確定はいつ?

 ペンシルベニアなどの重要州では、バイデン氏の勝利が確実となったことが米メディアによって報じられたが、票の集計はまだ完了していない。また、ジョージア州は手作業で再集計を行う方針を発表。ウィスコンシン州でも再集計が行われる可能性がある。

 だが各州では当局が選挙結果を確定する上での期限が設けられており、ジョージアでは11月20日、ペンシルベニアは11月23日、アリゾナは11月30日だ。

 共和・民主両党の橋渡し役を目指す米シンクタンク「超党派政策センター(Bipartisan Policy Center)」の選挙専門家ジョン・フォーティア(John Fortier)氏は、「全州が公式に結果を確定するまでわれわれが待つことはないと思う」と指摘。

 現在進められている訴えの一部が退けられたり、大きな票変動を生まなかったりする可能性があるとした上で、バイデン氏とトランプ氏の票差は「わずかであるものの、この先どんな法的措置が取られたとしても変えられないほど大きいものに思える」との見解を示した。

 12月14日には、選挙の結果として各候補が獲得した選挙人団が各州で集会を開き、原則としてその州での一般投票結果に基づいて正式に次期大統領を選出する。専門家らはこの日が真の最終期限となると指摘している。