【11月12日 AFP】米大リーグ(MLB)は11日、2020年のサイ・ヤング賞(Cy Young Award)が発表され、ナ・リーグではシンシナティ・レッズ(Cincinnati Reds)のトレバー・バウアー(Trever Bauer)が、ア・リーグではクリーブランド・インディアンス(Cleveland Indians)のシェーン・ビーバー(Shane Bieber)が選出された。最終候補に名を連ねたシカゴ・カブス(Chicago Cubs)のダルビッシュ有(Yu Darvish)とミネソタ・ツインズ(Minnesota Twins)の前田健太(Kenta Maeda)はともに2位だった。

 バウアーは全米野球記者協会(BBWAA)による投票で30票中27の1位票を獲得。1位票3にとどまったダルビッシュに大差をつけてナ・リーグ最優秀投手に輝いた。2位票24を集めたダルビッシュが2位となり、ニューヨーク・メッツ(New York Mets)のジェイコブ・デグロム(Jacob deGrom)は3位で3年連続の同賞受賞を逃した。

 29歳のバウアーはナ・リーグトップの防御率1.73を記録。奪三振数はデグロムに次いで2位の100だった。レッズの選手として初のサイ・ヤング賞に選ばれたバウアーは、フリーエージェント(FA)市場における価値をさらに高めている。

 一方、25歳のビーバーは満場一致の1位票30を獲得。新型コロナウイルスのパンデミック(世界的な大流行)により短縮となった今季は77回3分の1を投げて8勝1敗、防御率1.63、奪三振122を記録。防御率と奪三振は両リーグを通じてトップで、勝利数はダルビッシュと並び最多タイだった。

 また、ビーバーはインディアンスでは1940年のボブ・フェラー(Bob Feller)氏以来球団史上2人目となる勝利数、奪三振、防御率のア・リーグ投手3冠を達成。投手3冠自体は2006年のヨハン・サンタナ(Johan Santana)氏以来の快挙だった。

 投票で前田は2位に入り、3位はトロント・ブルージェイズ(Toronto Blue Jays)の柳賢振(Ryu Hyun-jin、リュ・ヒョンジン)だった。(c)AFP