【11月12日 AFP】サッカードイツ代表のMFトニ・クロース(Toni Kroos)は11日、選手は国際サッカー連盟(FIFA)や欧州サッカー連盟(UEFA)の「ただの操り人形」で、2018年に始まったUEFAネーションズリーグ(UEFA Nations League)や構想段階の欧州スーパーリーグの議論では蚊帳の外だと不満を漏らした。

 クロースは自身のポッドキャストの中で、「結局のところ、FIFAやUEFAが発明する新しいことについて、僕ら選手はただの操り人形にすぎない。誰も僕らに意見を求めない」と話した。

 先月ドイツ代表で通算100試合出場を達成したクロースは、11日のチェコとの親善試合、そしてネーションズリーグのウクライナ戦、スペイン戦のメンバーに招集されている。

 2014年のW杯ブラジル大会(2014 World Cup)で優勝を経験しているクロースは、選手に発言権があれば「ネーションズリーグや、サウジアラビアで開催されたスペイン・スーパーカップ(Spanish Super Cup 2020)、20チーム以上が参加するクラブW杯(FIFA Club World Cup)でプレーすることはないだろう」とした。

 スペイン1部リーグのレアル・マドリード(Real Madrid)でプレーするクロースは、そういった大会は「金を限界まで絞り取り、選手を肉体的に搾取する」ために計画されたものだと批判した。

 先月には、ジョゼップ・マリア・バルトメウ(Josep Maria Bartomeu)氏がFCバルセロナ(FC Barcelona)の会長を辞任する際、スーパーリーグが近いうちに現実のものになると発言した。

 クロースは欧州トップの18クラブで構成される同リーグは「スポーツの見地から非常に興味深い」とし、巨額の放映権収入を生むだろうとしているが、ビッグクラブとそれ以外の差を広げるリスクがあるとくぎを刺した。

「物事がうまくいっているときはそのままにしておく方が賢明でもある」と続けたクロースは、現行の欧州チャンピオンズリーグ(UEFA Champions League)、欧州選手権(UEFA Euro)、W杯のフォーマットは「最高の産物」だと話している。(c)AFP