【11月12日 AFP】ロシアは11日、開発中のワクチン「スプートニクV(Sputnik V)」について、臨床試験(治験)で92%の有効性が示されたと発表した。一方、欧州疾病予防管理センター(ECDC)は11日、欧州連合(EU)で初めての新型コロナウイルスワクチン接種が来年初めにも可能となると示唆した。

 ワクチンをめぐっては9日、米製薬大手ファイザー(Pfizer)と独ビオンテック(BioNTech)が、共同開発中のワクチンの第3相臨床試験(治験)で90%の有効性が示されたと表明していた。

 ロシア保健省、同国のガマレーヤ疫学微生物研究所(Gamaleya Research Institute of Epidemiology and Microbiology)、政府系ファンド「ロシア直接投資基金(RDIF)」は発表で、スプートニクVの有効性は、2回の接種を受けた治験参加者1万6000人の結果に基づいて算出されたと説明した。ロシアは今年8月、世界で初めて新型コロナウイルスワクチンを承認しているが、スプートニクVの大規模な治験は現在も継続中で、最終段階である第3相臨床試験には医療機関29か所のボランティア4万人が参加している。

 一方、ECDC(本部スウェーデン・ストックホルム)のアンドレア・アモン(Andrea Ammon)所長はAFPに対し、ワクチン接種計画の開始時期について、「楽観的には来年の第1四半期といえるが、それ以上正確なことは言えない」と述べた。(c)AFP/Pia OHLIN with AFP bureaus