【11月12日 Xinhua News】中国のオンライン求人サイト「拉勾網(Lagou)」のビッグデータ研究院は10日、国内最大規模のネット通販セール「双11(ダブルイレブン)」に向けた販促スタッフの確保が、今年は例年より前倒しで実施されたとする調査データを発表した。内金や残額の支払期間の変更により、セール開始が例年より早まったことが一因とみられる。

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 ダブルイレブンではインフルエンサーが販売に大きな役割を果たす。通販サイトに出店する各社のインフルエンサー募集枠発表のピークは、2018年が10月18日、19年が10月15日と年々早まる傾向にあったが、今年は9月末に増え始め、ピークは10月8日と前年より1週間早まった。

 拉勾の関連求人広告も10月は9月の1・7倍、8月の2・2倍に増えた。ダブルイレブンによる関連求人需要の変動が最も顕著だったのは浙江省(Zhejiang)杭州市(Hangzhou)で、10月は9月の3・1倍に増えた。広東省(Guangdong)広州市(Guangzhou)(2・6倍)と四川省(Sichuan)成都市(Chengdu)(2・2倍)がそれに続いた。

 影響は求職者の側にも表れた。拉勾での「インフルエンサー」「ライブコマース出演者」「タレント」「俳優」などのキーワードの検索数は10月13日から上昇傾向を示し、同21日にピークに到達。1日当たりの平均検索数の2・4倍となった。

 インフルエンサー販売員は、ライブコマースという販売モデルの急成長に伴い、通販プラットフォームの出店企業が先を争い確保するインターネットマーケターへと変化している。インフルエンサー・マーケティングを担うMCN(マルチチャンネルネットワーク)業者も次々と出現し、ディレクターやマネジャー、マーケティング、運営などの関連人材の需要が増えている。拉勾の調査データによると、同社の求人サイトのMCN企業ユーザーは今年、71%増え、求人需要も2・3倍に拡大している。(c)Xinhua News/AFPBB News