【11月11日 AFP】(更新、写真追加)サウジアラビアのジッダ(Jeddah)で11日、欧米諸国の外交官らが出席して行われていた第1次世界大戦(World War I)の終結記念式典で爆弾攻撃があり、少なくとも2人が負傷した。当局が発表した。

 フランス外務省は「けさ、ジッダにあるイスラム教徒以外のための墓地で、毎年開かれている第1次大戦終結記念式典が執り行われ、フランスをはじめ複数の国の領事が出席していた。この式典が、即席爆発装置(IED)を用いた攻撃の標的となり、数人が負傷した」と明かした上で、「フランスはこの卑劣で正当化しようのない攻撃を強く非難する」と表明した。

 イスラム圏では最近、イスラム教の預言者ムハンマド(Prophet Mohammed)の風刺画をめぐる怒りが拡大。ジッダでは先月、サウジアラビア人がフランス領事館を襲い、刃物で警備員を負傷させる事件が発生していた。これと同じ日には、南仏ニース(Nice)の教会で男が3人を刺殺する事件も起きている。

 目撃者によると、爆弾は仏領事の演説中に爆発。ギリシャ外国筋がAFPに明らかにしたところによると、負傷者のうち1人はサウジ在住のギリシャ人警察官だった。もう1人は英国人とみられている。フランス、ギリシャ、イタリア、英国、米国の大使館は共同声明で、式典にはこれら5か国の外交官が出席していたと説明し、事件を「卑劣な攻撃」と非難した。

 11月11日は第1次大戦の終結記念日。フランスのエマニュエル・マクロン(Emmanuel Macron)大統領も、パリで開かれた記念式典に出席した。マクロン大統領は、襲撃事件が相次いでいることを受け、イスラム過激派に立ち向かうと宣言し、イスラム世界の大部分から激しい反発を呼んでいる。(c)AFP