【11月11日 AFP】スポーツ仲裁裁判所(CAS)は10日、ドーピング違反により18か月の資格停止処分が科されていた、世界ロードレース選手権(WGP)MotoGPクラスのアンドレア・イアンノーネ(Andrea Iannone、イタリア)に4年間の資格停止処分を科した。

 アプリリア(Aprilla Racing Team Gresini)に所属する31歳のイアンノーネは、昨年11月のマレーシアGP後に行われた抜き打ちの尿検査でアナボリックステロイド(筋肉増強剤)に陽性反応を示した。その後今春に18か月の資格停止処分を受け、異議申し立てをしていたが、CASは処分期間を延ばした。

 2016年のオーストリアGPで唯一のMotoGP優勝を果たしているイアンノーネは、インスタグラム(Instagram)に「きょう、想像し得る中で最も不当な仕打ちを受けた」とつづった。「私の最愛のものから心を切り離された。間違った事実を伴うこうした主張については全く筋が通らない」

「今はこれ以上ないほど苦しんでいる」と語ったイアンノーネは、「諦めない」と補足した。

 CASの裁定によれば、今回の資格停止処分は2019年12月17日までさかのぼって適用される。

 イアンノーネは、陽性反応が出たのはマレーシアで汚染された肉を食べたためだとして異議を唱えていたが、CASは同選手の主張を却下し、世界反ドーピング機関(WADA)による資格停止4年の要求を支持した。

 イアンノーネの後任はマルコ・ベッツェッキ(Marco Bezzecchi、イタリア)が有力で、アレイシ・エスパルガロ(Aleix Espargaro、スペイン)と共にラインアップを組むことになると伝えられている。21歳のベゼッキは今季のMoto2クラスで総合4位につけており、8日に行われたヨーロッパGPで優勝している。(c)AFP